なぜあなたの発表は伝わらないのか? : できてるつもり!?そこが危ないプレゼンテーション(佐藤雅昭 著)

眼横鼻直(教員おすすめ図書)
Date:2025.01.06

書名 「なぜあなたの発表は伝わらないのか?:できてるつもり⁉そこが危ないプレゼンテーション」
編著者 佐藤 雅昭 著
出版社 メディカルレビュー社
出版年 2017年
請求番号 490.7/116
Kompass書誌情報

授業内で発表を行った際、発表を聞いている人たちの曇った表情を見て、"失敗した!"と感じたことはないでしょうか。当然、このような経験をすると、もっと発表がうまくなりたいと考えるでしょう。今回紹介するこの本は、上手なプレゼンテーション、すなわち聴衆の視点に立ったプレゼンテーションを行えるようになりたいという人におすすめです。

この本は、医学系の研究発表を行う人向けに書かれています。しかし、聴衆の視点に立ったプレゼンテーションを行ううえで必要な心構えや、スライドの作成方法など、プレゼンテーションを成功に導くコツがまとめられており、医学系以外の研究発表や一般企業などで行うプレゼンテーションにおいても参考になる内容が多く含まれています。また、『「伝わらない」原因になっているかもしれない40のQuestionから、読者の皆さんが自問自答できる形でまとめてみました(P.3より引用)』とこの本の冒頭に記されているように、発表をすでに繰り返し行ってきた人にとってもプレゼンテーション改善のヒントが詰まった1冊となっています。そのうえ、各Questionに関する解説もわかりやすく、端的にまとめられているのもこの本の魅力のひとつと言えるでしょう。

プレゼンテーションは大学のみならず、社会に出てからも頻繁にあります。プレゼンテーションが上手な人=仕事のできる人とみなされることもしばしばあるようです。このことは、その人の仕事の能力を測る一種の物差しとしてプレゼンテーションが機能していることを示唆しているといえるでしょう。ぜひこの本に目を通してもらい、卒業までに聴き手を意識した良いプレゼンテーションが行えるようになってもらえればと思います。

文学部 准教授 久保 尚也 

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