2007年度発掘調査報告

日本発掘:秋田県秋田市 河原崎遺跡

作業風景(2区) 作業風景(3区) 作業風景(3区) 現場説明会風景(遺構外)

8月6日から9月4日まで、秋田県秋田市の河原崎遺跡の発掘調査を行いました。水田の大規模整備工事に伴う水田地帯での発掘調査に参加させていただき、現場を1~3区の三つに区切って、1区を担当する秋田市教育委員の方と共同で作業しました。

自然堤防によってつくられた縄文前期・中期の遺跡ですが、後世のほじょう整備で削平されていました。上面では縄文中期の石囲炉や土器埋設炉が確認され、下層(上面より50~60cm下)には多くの土器や石器を含む砂層が広がっています。遺構としては焼土や炭化物を含む土坑が20数基検出されました。

中国発掘:陝西省岐山県 鳳凰山遺跡

発掘作業風景 発掘作業風景

9月8日から9月18日にかけて、陝西省岐山県にある鳳凰山遺跡を発掘しました。灰坑というゴミ捨て場がいくつか見つかり、その中から青銅器(板、環頭刀子)や鬲脚、原始磁器、骨製の錐、獣骨、陶片(灰陶・紅陶)などが出土しました。多くは仰韶文化や先周、西周時代のものです。

陝西省には咸陽や西安などの古都があり、西周や秦の中心地でもあった歴史的に重要な土地で、今年は発掘が雨天中止になることが多かったこともあり、宿舎近くの法門寺や五丈原、宝鶏市の鳳翔県博物館や秦公一号大墓、青銅器博物館などにも見学に行きました。