2003.04.10開始〜 2004.01.09更新
国語演習U 
担当:萩原 義雄
演習のあゆみ
2004.01.09〔金〕昨日まで延長して補正および修整期間を設置しておりました。
 提出なされました方には、「本統によくまとめました」と労いのことばを捧げます。と同時に、この期間をもっても何ら持参する意志のない方、また、提出期限をご理解されずにいる方がまだ数人おります。早急にご連絡頂きたく存じます。前者(何ら持参する意志のない方)は、評価対象外になります。後者(提出期限をご理解されずにいる方)は、ペナルティ状況に入っております。
2003.12.11〔木〕
「国語演習U」提出日となりました。発表原稿の補正版〔一太郎にて作成したもの〕とプレゼンテェション(マイクロソフト・パワーポイントにて作成したもの)とを添えて、本日ご提出願います。
 発表原稿の補正版〔一太郎にて作成したもの〕について
 この原稿は、当日発表した折、間違いや不足していた箇所を適宜補正していただきました。この原稿はこのまま演習公開資料と成りますので、世の中関心のある専門方の目にも触れます。どうか、きしっと見なおしをなさっていただきたいこと。字のポイントも10.5ポイントを標準とし、フォントはMSP明朝に統一しておいてください。
構成については、1、原文(写真と翻刻)・2、訓み下し・3、現代語訳・4、語句解釈、そして、5、典拠資料とその異同表覧。最後に自分の担当した箇所で見出したことを「まとめ」として記述することです。
1、原文(写真と翻刻)・
OCR取りこみ画像。本文の翻刻は、正確が第一義です。
2、訓み下し・
実際、口に出して読み上げたとき、読みができないのは語は理解不充分なところでありま す。
辞書(国語辞典・漢和辞典を利用する)でその箇所を再度調査せねば成りません。
3、現代語訳・
意味を把握していないと、口語訳は成立しません。読んで、首をかしげる内容では誰も利 器を示しません。
4、語句解釈、
2、の「訓み下し」のなかで、理解不充分なところを辞書(国語辞典・漢和辞典を利用す る)や補助資料を用いて明らかにしていきます。
5、典拠資料とその異同表覧
どの文面でも、他の先行文献資料からの引用があります。その典拠状況を丹念に調べその 異同部分を明らかにするものです。
プレゼンテェション(マイクロソフト・パワーポイントにて作成したもの)
 
2003.12.04〔木〕

 国語学演習Uの本日の発表は、佐々木綾子さんと城順子さんが担当します。

 佐々木さんは、「作毛」の事について、『文選』及び『日本書紀』さらには、天台の『次第禅門』からの引用箇所に就いて、その異同を含めて見ていきます。ところで、「毛」の字をば『日本書紀』は、「くにつもの」と訓読しています。この「つ」は、「沖つ白波」と同じ準体助詞の「の」にあたる語です。

 次に城さんは、「蘭」の事について『文選』、さらには源順『和名抄』引用の『荊州記』の文章句内容そして、『妙法蓮華経』などから引用する部分をつぶさに考察していきます。

2003.11.27〔木〕

 姜謐さんの本日の発表は、「ニチウ【日烏】」についてです。連関することばとして、「サンソクのからす【三足烏】」といった語があり、その中国の明記された典拠資料『五經通義』『白虎通』についても言及していきます。なかでも距離表示の「……里」の距離表示について、中国と日本との差異を指摘します。

 村田初音さんの本日の発表は、「サギッチョウ【爆竹】」についてです。連関することばとして、「毬杖」があり、明記された典拠資料『~異經』と『徒然草』を中心に考察していきます。そこで、『~異經』→『下學集』〔室町時代の本邦古辞書〕→『嚢抄』といった引用経路とその相違点を明らかにします。

2003.11.20〔木〕

 原さんの本日の発表は、「ギョドウ【魚道】」についてです。連関することばとして、「ギョクシ【玉巵】」「金鏤子」といった語があり、「玉巵無當」の諺とその典拠資料について言及していきます。

 宇田川さんの本日の発表は、「ひいらぎ【黄金】」についてです。連関することばとして、「黄草」「苅安草」などとの接点を考察していきます。

2003.11.13〔木〕

 矢部さんの本日の発表は、「みずかげくさ【水蔭草】」についてです。連関することばとして、「いね【稲】」、そして「あまのがわ【天の川】」との接点を考察していきます。

2003.11.07〔木〕

 塚越智夏さんの本日の発表は、「虹(霓・) 」についてです。典據資料は『博聞録』と『日本書紀』からなり、ここは『塵袋』に収録されているところでもありますので、比較検討が必要となってきます。文章内容は殆ど同じですが、カタカナと漢字表記、または、語を増補しているところなどが対象になります。語彙としては、「ひきがえる【蟾蜍】」や「チンセイ【鎮星】」などが「にじ【虹】」とどう関わるのかが今発表での焦点とも成りましょう。

2003.10.30〔木〕

 竹澤未来さんの本日の発表は、「衣装」「衣裳」についてです。この箇所は、『塵袋』に収録されていますが、『嚢抄』には未採録となっている箇所であり、これを次の『塵添嚢抄』にて再び採録された箇所となっています。編者行誉がなぜ、この箇所を採択しなかったのか?その理由を考察する意味からも、その内容自体をまず把握することが何より不可欠なこととなります。

2003.10.23〔木〕休講

 

2003.10.16〔木〕

 本日の発表者は、井上応美さんの「女郎花」と、飯田美幸さんの「児童不令讀書日と十二支吉凶」について二つの発表が予定されております。

発表時間は、お一人25分とし、質疑応答の時間を15分とします。計40分と40分で残り10分が予備の時間となりますので、発表者は事前準備をお願いします。また、聞く方は、時間厳守でお出で願います。

2003.10.09〔木〕

 本日の発表者ですが誰もいません。この時間は、あとで調整できないことになっていきます。

 貴重な時間だと言うことです。
 発表されない場合には、特例措置を今後考えておかねばならいでしょう。
 まだ11名が残っていますから、能々、発表日時を考えておくことが肝要かと存じます。

 

2003.10.02〔木〕

 先回、発表者自身、発表時間の調整配分が旨くできませんでしたので、質問を介する時間がとれませんでした。そこで、ダイジェクト版の発表を今回再度行い、それをもとに質疑に入ってみましょう。発表者の森さん、慌てず伝えるべきことを適確におまとめくださいネ。また、聞く側も必ずひとつは質問をなさってください。

 

2003.09.18〔木〕

 発表資料の基盤資料及び発表形態を含め、本日は私自身がまとめた「五節供」について模範発表を実施しました。配付資料は、12枚。

 来週の発表者は森 知世さんで「七草」についてです。

 

2003.07.10〔木〕

 今季の最後の演習時間となりました。報告書の完成は絶対必須条件であります。よりよい完成を目指して、夏休みに入る前である22日〔火〕から31日〔木〕の期間中、都合のつく時間を利用しまして補講演習を予定しておりますので、ふるって参加願います。各自の発表日程を決定してその方向性を確認しておきます。

 

2003.07.03〔木〕

先週、進めてきましたところに語義説明を施していきます。また、時間の許すところで各自の担当箇所の影印資料をOCRに取り込んでみます。やはり、写真を組み込むことで処理した内容が具象化され、自分がどのような報告書仕上げているのか、これをどのように発表へと繋げていくのかが見えてきましたでしょうか?

2003.06.25〔木〕

「補助資料」を活用しよう!
資料の仕立て方
1,影印資料。2,本文翻刻。3,書き下し文。4,現代語訳。5,語義説明。6,補助資料。7,参考文献資料(図絵など)。8,検証結果の報告。
をそれぞれが出来るようにしておきます。

2003.06.18〔木〕

「補助資料」の準備、これをどのように組み込み、説得できる発表へと展開させていきたいと考えています。小学館『日本国語大辞典』(第2版)、他事典類の各自の項目を複写し、これを補助資料として説明をつけていきます。

※資料は、私の研究室及び短大資料室にございます。

2003.06.12〔木〕

 各自が選択しました項目内容について、一太郎Ver12を使用して本文入力作業を進めました。そして、次にその原文を訓読し、読みやすくしていきましょう。実際発表の際に読んでいきますので、確実に読めるようにしましょう。解らない文字や符号については随時確認をしましょう。

 本日、確認した事柄としては、合字「トモ」「シテ」「コト」といった語がありました。また、返り点の符号の付け方や送りがな、読み仮名などの付け方についても学習しました。

 本日確認分

udagawa「ヒヽラキ【黄金】」。

shiro「ラン【蘭】」。

2003.06.05〔木〕

 各自が担当しました項目をご確認願います。

yabe「シャモン【沙門】」274頁。→11/20

iida「ひなみ【日次】」291頁。→10/17

hara「ギョダウ【魚道】」214頁。

murata「つばき【椿】」192頁。

kyo「コテウ【胡蝶】」180頁。

takezawa「イシャウ【衣裳】」239頁。→10/30

mori「ななくさ【七草】」6頁。→09/25

tukagoshi「にじ【虹】」208頁。→11/06

sasaki「サクマウ【作毛】」212頁。

inoue「をみなへし【女郎花】」201頁。→10/17

 どのような資料を用いて、それぞれが実際に引用していくのか?を確認してみます。そのうえで資料を蒐集しこれを基に作成していきます。

1,歴史史料の活用 2,仏教資料の活用 3,国文学資料の活用 4,漢籍資料の活用

2003.05.28〔木〕

 こちらで、見本資料としまして、行譽編『嚢鈔』(室町時代)卷第五・八に見えるニョザイ【如在】ケタイ【懈怠】」21頁の箇所を作成中です。この見本資料を参考になさって、ご自分の選択された事項の内容について整理をはじめていきましょう。

2003.05.21〔木〕12:50〜14:30 教場は「4−204」を使用

 各自が分担箇所の複写物を受け取りましたら、その箇所を電子ノートに入力しながら仕上げていきます。“ワード”乃至“一太郎”をもって、最初の入力に取り組んでいきます。

2003.05.15〔木〕12:50〜14:30 教場は「4−204」を使用

先回の対校表をもとに本文データ資料を自身の目で確認されたでしょうか?
確認がお済みの方は、次に分担箇所を確認し複写の手続きをしましょう。その資料をもって入力作業に移ります。先輩たちがまとめた資料を参考になさりながら、どのようにやっていくかを判断していきます。やってみると、難解な文字表記に出会うこともありますし、判読が不可能なことばもあるものです。
 そのあたりは、辞書をもって、その意味内容を含め、じっくり考察しながら進めてみましょう。
どうぞ、少しずつあわてないで、聞くところは聞いて自分の発表資料を完成に向けてやっていきましょう!
2003.05.08(木) 12:50〜14:30 教場は「4−204」を使用
 辞書のなかからもっとも興味のある項目をきめて入力を開始しましょう!

2003年04月24日(木)12:50〜14:30 教場は「4−204」を使用します。

 櫻も八重桜咲き始め、まもなく散りはじめます。これと同じくして藤の花が花穂を垂れ始めてきました。山吹の黄色も美しい彩りです。そして、躑躅がいつのまにか赤い彩りを見せてきます。

 今年は、寒い冷たい日が続き、風邪も花粉症もぴったりおさまらずじまいですが、演習に専念できるよう努めていきましょう。
 本日は、図書館資料のIT利用取り扱いを含め概説し、実際、図書館に出かけてみます。
 

2003年04月17日(木)12:50〜14:30 教場は「4−204」を使用します。

先週、紙出しをしました『塵袋』と『嚢鈔』 ―知的体系を模索する―をゆっくり朗読してみましょう。

ここで、わかりくにいことばに遭遇したとき、それぞれ辞書を繙いていきます。

2003年04月10日(木)12:50〜14:30 教場は「4−301」を使用します。

当日担当である萩原は北海道苫小牧駒澤大学キャンパスから遠隔授業を試みます。
 受講確認は、私のHP電子掲示板に記載したように実施します。
 
10日の国語演習U(萩原)の受講生の方へ 投稿者:hagi  投稿日: 4月 9日(水)10時28分30秒
昨日、お知らせのように教場変更がございます。また、来週4月17日からは、2−204を使用します。
 本日の連絡事項
 1,受講希望者は、メールにて受け付けますので下記アドレスにその旨を届けてください
     hagi@komazawa-u.ac.jp
 2,当日配布物がございますが、直接お渡しができませんので大事な点を記載しておきます。
   編入希望者対象
   希望者は、「佛教と人間」必。外国語。「健康・スポーツ実習」。専門科目(詳細は、別紙参照)を修得していることを各自が確認。
   他大学編入希望者の場合、外国語(2カ国選択)。「健康・スポーツ実習」と一般教養科目の履修を推奨。
   編入後の教職科目履修希望者は、登録事前相談をカリキュラム委員薗部先生にご相談願います。 
 3,10日当日分の出席は、メールにて確認します。
    
講義の内容
(1)講義のねらいと留意点
 百科辞書『塵袋』(鎌倉時代)と行譽編『嚢鈔』(室町時代)とを比較しながら読む。前記書物の書写者印融上人は、神奈川県横浜市に縁ある関東輩出の高野山の学僧である。この資料は現在、上野国立博物館の所蔵するところであり、1998年印融上人展が、横浜市歴史資料館で催された折にも公開展示されている。現存する唯一の古写完本である。しかし、時を隔てず数十年の間に、高野山の他学僧による書写本(零本)などが知られていることもあり、原本『塵袋』の存在を窺わす根拠にも成っている。この書の成立について、本文記載内容から考察し、以下の課題項目について言及してみる。そして、多くの時代性豊かなことばについて考えてみるのも妙趣を感得することでもある。古人の知的関心度とは、如何なる物事であり、これを読み解くことで、受講者お一人おひとりにして、何か人生の糧となることを期待したい。
(2)講義演習の内容題目
@『塵袋』『嚢鈔』という百科辞書をみんなでもっと知ろう。
A書写者、印融上人って、どんな人?行誉という人物は?
B項目内容の目次作成って、どういう作業なの?
Cことばの索引は、なぜ近代まで作成されなかったの?
D書写表記する文字に、なぜカタカナと漢字が使用されているの?
E問答体による記述方法って、質問応諾する人物は複数なの?
F鎌倉時代の知識者というのは、この内容をどう受容していったの?
Gこの資料の公開理会の度合いは、どの程度なの?
Hこの書籍を見た人って、どのような身分階層人なの?
Iこの書籍に引用されている内外の典籍って、どこからどのように入手し、その内容をどの程度で抄録したの?
Jこの書籍の文章を音読するとき、どう読むの?
K読めない文字漢字って、どんな漢字?筆法は?
L特徴のある古語・古句って、どんなふうに用いているの?
M回答内容は、当代にあって薀蓄のある解釈表現からなっているの?
Nこの辞書を編集するに、どの程度の年月をかけて着想してなったの?
O後世、この書籍がどのように影響を及ぼしているの?
Pこの書籍と発想を同じくする内容の書籍は、他に知られていないの?
Q現代人の目からみて、どんな事柄が役立つの?
R現代語訳するとしたら、どんなふうに表現できるの?
Sこの内容を一枚の絵として仕上げることができるのかな……。
[検討作業にともなう計画表案]
4月10日  メールにて受講手続き確認
5月12日 受講再確認とカード表の入力締め切り
本格的に作業確立のための資料準備
分析「ことば」に基づく調査とその方法
<夏休みに展示資料館を見に行こう>
9月下旬 調査結果の報告書の作成
10月以降 結果報告を公開発表
1月    評価決定
(4)成績評価方法
 月毎に辞書収載のことばを選択し、上記項目を常にふまえた上で、提出発表していく。個人が年間分析する事柄の数を35問答として、一問答ずつを単位として評価する。
(5)テキスト
 私家版『塵袋』<情報言語学研究室伝言板“テキストデータ”にて公開予定。FD2枚程度 URL http://www.komazawa.u-ac.jp/~hagi>を使用する。
(6)参考書
 山崎 誠編『塵袋』の研究(勉誠社刊)。
 佐竹昭広編『嚢抄』(臨川書店刊)。
 原装影印版 増補 古辞書叢刊『嚢抄』<大東急記念文庫藏・雄松堂出版>

 [関連HP]http://user.komazawa.com/hagi/koma_kojisyo-titekitaikei.html

2003年04月17日(木)12:50〜14:30 教場は「4−204」を使用します。

先週、紙出しをしました『塵袋』と『?嚢鈔』 ―知的体系を模索する―をゆっくり朗読してみましょう。

ここで、わかりくにいことばに遭遇したとき、それぞれ辞書を繙いていきます。