駒澤大学 シラバス照会

 履修コード/科目名称  008801 / イスラム教概論
 開講年度・期  2020年 通年  開講曜日・時限  火曜日 2時限
 単位数  4
 付記  ◎予
 主担当教員氏名(カナ)  矢口 直英(ヤグチ ナオヒデ)
 副担当教員氏名(カナ)  
 授業概要 この講義では、イスラーム(イスラム教)についての知識を得ることを通じて、イスラームへの理解を深めていきます。
イスラームという宗教の基礎知識を習得することが中心ですが、それらの歴史的な背景を理解することも重要なので、過去の歴史の話題が多くなります。イスラームの教義や制度だけでなく、イスラームを取り巻く中東やアラビア語文化圏の歴史、文化、社会を学ぶことも欠かせないため、適宜触れていく予定です。情勢の解釈が難しいのですが、現代のイスラームやアラブ諸国についても扱います。異文化であるイスラームへの関心をもって、授業に臨んでください。
また仏教学部の講義ということで、難解になりすぎないよう努めますが、イスラームの教義や思想についても詳しく見ていきたいと思います。
 到達目標(ねらい) 現在、イスラームはキリスト教に次ぐ信徒の数を誇っています。また、現在の国際社会においてイスラーム諸国やムスリム(イスラム教徒)の存在は大きなものとなっており、イスラームに関わる問題がたびたび世間を騒がしています。欧米で起こる問題であっても、世界情勢に関わるような大きな問題であっても、イスラーム諸国やムスリムが関わる問題はイスラームの基礎知識なしに理解できるものではありません。そのため、イスラームを知らなければ現代の(国際)社会を正しく理解できないと言っても過言ではありません。
この講義では、イスラームについての教養を学び、イスラームと関わる問題の背景を理解できるようになることを目指します。またイスラームを含む異文化への興味・関心を抱き、理解する姿勢を身につけることも目標です。
 授業スケジュール
以下の内容で行う予定ですが、進行は若干変更する可能性があります。

【前期】
イスラームの基礎
 ・イスラームとは
 ・イスラームの誕生
 ・預言者ムハンマドとその時代
 ・イスラーム王朝の初期の歴史
 ・ムスリムの生活と制度
イスラームの教義
 ・クルアーンとハディース
 ・六信、五行
 ・イスラーム法と法学
 ・イスラーム神学
 ・スンナ派とシーア派
 ・キリスト教、ユダヤ教との関係

【後期】
イスラームの文化と学問
 ・イスラームの神秘主義とスーフィズム
 ・イスラームと古代文明
 ・イスラームと中世西洋
 ・科学とイスラーム
 ・哲学とイスラーム
イスラームの現代
 ・現代のイスラーム
 ・イスラーム(原理)主義
 ・イスラームの台頭
 ・過激派とテロリズム
 ・イスラームの世俗化
 履修上の留意点等
 成績評価の方法
60 % 試験
レポート
小テスト
40 % 平常点




1. 各授業の終わりに、コメントを記述してもらいます。簡単でもよいので、授業で扱ったことについて、自分の考えや疑問などを述べてください。
2. 試験では、授業で扱った問題について自分の考えを論じてもらいます。
3. コメントと出席率、試験から、総合的に評価します。
 教科書/テキスト
教科書は指定せず、必要な資料は授業時に配布し、参考文献を適宜紹介します。
 参考書
 図書館蔵書検索 図書館蔵書検索
中村廣治郎『イスラム教入門』岩波書店、1998年、924円、ISBN 9784004305385.
中田考『イスラーム入門:文明の共存を考えるための99の扉』集英社、2017年、836円、ISBN 9784087208696.
菊地達也(編)『図説イスラム教の歴史』河出書房新社、2017年、2090円、ISBN 9784309762623.
 学生による授業アンケート結果等による授業内容・方法の改善について 各回の授業を予定通りに時間内に収めるよう、内容を整理して改善していきたいと思います。
 関連リンク
 実務経験がある教員による授業科目
 アクティブラーニング型の授業科目