授業概要 |
「アントレプレナーシップ」とは「起業活動」に焦点を当てた学問である。我々を取り巻く現代社会におけるモノやサービスの利便性は起業活動によってもたらされた恩恵と言っても過言ではない。起業活動は雇用創出のみならず、より優れた価値や新たな価値を社会に生み出している。つまり、われわれの抱える課題を解決したり、求めるものを提供してくれたり、ときに我々の想像を超える魅力的なモノやサービスを創造したりしてくれる。このように起業活動は、社会を発展させるうえで我々にとって必要不可欠なイノベーション創出(大きな変化・新たな価値の創出)をもたらす存在といえるが、日本の起業活動は、欧米の同じ先進国と比較して著しく停滞している。そもそも、起業活動はどのように展開され、どのような発展の経路を辿るのだろうか。そして、なぜ日本では起業家の数が減り活動が停滞しているのだろうか。ベンチャー企業を毎年多く輩出している米国では、なぜ起業家が数多く誕生し活動が活発的なのだろうか。
本講義では、こうした起業活動と事業創造を起こすアントレプレナー(企業家)に着目し、アントレプレナーシップ(企業家精神・起業活動)とは何か、を解説したうえで、グローバル化を切り口に、起業活動の役割や意義、起業家の資質、そして、実態への理解を深めるための知識(定義・動向・概念・理論)を体系的に示し、起業家教育や政策に求められていることの本質的な課題を検討する。 |
到達目標(ねらい) |
これまでの起業活動の実態と動向から、「アントレプレナーシップとは何か」を理論的・体系的に理解する。「起業活動を活発化させる(新しい価値をもたらす事業=イノベーションを創出する)ためにはどうしたらよいか」という問いに対し、起業家教育と政策支援の観点から分析し、その答えを導き出せるようにする。諸外国との比較を通じて日本のアントレプレナーシップの「本質的な課題」への理解を深めるともに、起業活動に関わる体系的な知識を習得する。 |
授業スケジュール |
第1回 イントロダクション(アントレプレナーシップとは何か、講義計画等)
第2回 アントレプレナーが社会に与える影響と日本の課題
第3回 アントレプレナーシップの要件とプロセス、スタートアップビジネスの成長戦略
第4回 イノベーションとは何か
第5回 イノベーション創出のメカニズム、シリコンバレーの事例
第6回 グローバル化とイノベーション、企業の国際化
第7回 中小企業の海外展開とイノベーション戦略、イタリアへ進出し成功した事例
第8回 中間小テスト
第9回 中小企業の国際化支援とアントレプレナーシップ(日本貿易振興機構ゲスト講義)
第10回 起業の今とこれから(日本政策金融公庫ゲスト講義)
第11回 イノベーションが未来を変える(日本政策金融公庫ゲスト講義)
第12回 グローバル化と移住起業、ハワイの事例(製麺会社の成功物語)
第13回 グローバル化と第二創業 ハワイの事例(デザイン会社の成功物語)
第14回 グローバル化とアントレプレナーシップ、理論編
第15回 総括(質疑応答) |
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履修上の留意点等 |
私語やスマートフォンの呼出音や操作音等、講義を妨げる行為は慎むこと。注意を受けた場合は、減点や単位取得不可になることもあるので注意すること。 |
成績評価の方法 |
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試験 |
40 % |
レポート |
40 % |
小テスト |
20 % |
平常点 |
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教科書/テキスト |
吉田健太郎(2020)『中小企業の国際化と現地発イノベーション』同友館。
長山宗広編著(2020)『先進事例で学ぶ 地域経済論×中小企業論』ミネルヴァ書房。
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参考書
図書館蔵書検索
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学生による授業アンケート結果等による授業内容・方法の改善について |
都度、学生からの意見を参考に改善していく。 |
関連リンク |
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実務経験がある教員による授業科目 |
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アクティブラーニング型の授業科目 |
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