駒澤大学 シラバス照会
履修コード/科目名称 | 345101 / 社会科学論A | ||
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開講年度・期 | 2020年 前期 | 開講曜日・時限 | 水曜日 6時限 |
単位数 | 2 | ||
付記 | ◎予・〔社会認識の思想〕 | ||
主担当教員氏名(カナ) | 枝松 正行(エダマツ マサユキ) | ||
副担当教員氏名(カナ) |
授業概要 | この授業では、人類社会の生成と発展の歴史全体を「政治・経済・社会・文化」という、現代ではごく一般的な4分野それぞれを対象とする個別社会科学としてではなく、それを「一つの総体」として捉える「社会科学の方法」としての社会科学論を学びます。「社会科学論A」では社会発展と人間発達の「自由と必然性」の関連を包括的に考察して人類社会全体と未来社会も俯瞰する21世紀の新しい「広義の社会科学論」について学びます。これは「社会科学論B」で「必然性の王国」という資本主義社会の必然性と合理性についてより詳しく学ぶ「狭義の社会科学論」ではなく、現代社会のような「必然性の王国」から「自由の王国」への移行について学ぶ人類社会全体の発展についての「広義の社会科学論」です。 授業は基本的には講義形式で行いますが、リアクションペーパーによる学生諸君からの質問・意見・要望にも毎回応えて、学生諸君との対話プロセスを重視した授業を展開します。 |
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到達目標(ねらい) | 「社会科学論A・B」は「全学共通科目・教育課程の編成方針」にある「人文・社会・自然・ライフデザイン分野」のすべてにわたる「幅広い教養教育」の実現に深く関連しています。学生諸君はこの講義A・B通年履修を選択し精励出席すれば、人間の力の発展が自己目的となる未来社会への人類社会の発展についての科学的認識の方法を学ぶことができます。前期の「社会科学論A」では、未来社会への発展を含む人類社会についての「広義の社会科学論」を学び、後期の「社会科学論B」では、現代資本主義的蓄積法則と全体社会との矛盾を発展段階の限界として具体的に解明する「狭義の社会科学論」を学びます。 「社会科学論A」では、まず最初に「広義の社会科学論」と「狭義の社会科学論」の区別と連関について学び、形式論理学の排中律と弁証法論理学の対立物の統一の歴史認識によって解明された人類社会5段階発展説、社会発展法則の人類史的意義を解明した人類社会3段階発展説、資本主義的発展におけるサービス経済化がもたらす必然的矛盾と新たな可能性をめぐる「戦後サービス経済論争の到達点」の総括、そして自由な未来社会へと移行しつつある現代世界の発展段階と現代人の人類史的使命について学びます。 そのうえで、グローバル社会の大転換期の「必然性」と対立する「自由」についての複数の社会科学の方法の「複眼思考」を学ぶことにより、学生諸君は自ら理想とする最高の人生を現実とするために、人類の真に自由な未来社会の実現を各人が主体的に引き受けて、それを自らが担える最も適切な職業を選択して生涯それを真剣に探究し、各人が自己実現を果たして幸福になること、これがこの講義A・Bに込めた半世紀後の未来社会の「到達目標」です。 |
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授業スケジュール |
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履修上の留意点等 | 本講義はもともと通年科目であり、前・後期の社会科学論ABは通年履修が必要不可欠である。半期のみの履修は、社会科学の方法の十全な理解にとってはむしろ妨げともなりかねないので、必ず前期からの通年履修に留意して欲しい。また、精励出席が前提であり、毎回出席を取る。 講義は常に現実社会の動向を分析の俎上にのせながら進めるので、質問や意見・要望があれば、カード等で積極的に提出すること。次回授業の冒頭に匿名で紹介・応答し、可能な限り講義内容にも反映させていく。必ずノートを取り、復習すること。専門用語や基本概念の理解定着のためには課題レポートや確認テストも随時行う。 |
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成績評価の方法 |
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教科書/テキスト |
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参考書![]() |
1. 長田浩著『希望の現代経済』西田書店、2007年 2. 古沢広祐著『みんな幸せってどんな世界 共存学のすすめ』ほんの木、2018年 3. 本山美彦著『アソシエの経済学』社会評論社、2014年 4. 長島誠一著『社会科学入門』桜井書店、2010年 5. 大石雄爾著『ヘーゲル論理学の真相』白桃書房、2005年 6. 芝田進午著『実践的唯物論への道』青木書店、2001年 7. 有井行夫・長島隆編著『現代認識とヘーゲル=マルクス』青木書店、1995年 8. 岩佐茂・島崎隆・高田純編『ヘーゲル用語事典』未来社、1991年 9. 松原昭著『現代社会の生活と労働』御茶の水書房、1990年 10. 大塚久雄著『社会科学の方法』岩波新書、1966年 11. 芝田進午著『人間性と人格の理論』青木書店、1961年 |
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学生による授業アンケート結果等による授業内容・方法の改善について | 前年度「学生によるアンケート」では、学生・教員の熱意、教材・資料の使い方、話し方、質問・意見対応などいずれの項目も高評価であった。今年度は、指定教科書もより効果的に活用しながら現実社会そのものの最新動向を科学的に分析できる方法態度の育成のためにカードを利用した学生諸君との活発な意見交換を交えつつ、より適切に学説指導していきたいと思っている。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
関連リンク | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
実務経験がある教員による授業科目 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アクティブラーニング型の授業科目 | 毎回学生諸君からのリアクションペーパーへの回答形式の間接的ながらディスカッションに準じた対話型授業を展開します。 |