2022年度経済学部学生奨学論文 入賞の長山ゼミ・田中勇人さんによる研究報告

2022年度経済学部学生奨学論文 入賞の長山ゼミ・田中勇人さんによる研究報告です。

22年度の経済学部奨学論文において私たちの代の論文が入選しました。とてもうれしいことです。長山宗広教授、先輩方、後輩達、ヒアリング調査やオンライン取材にご協力いただいた皆様に、まずお礼を言いたいと思います。ありがとうございます。

私たち長山ゼミは、地域経済学とアントレプレナーシップについて研究しており、今回の入賞した論文は、群馬県前橋市の地域活性化について調査したものです。
具体的には、「前橋市において、近年のアントレプレナーシップ論において注目されているEntrepreneurial Ecosystem(以下EE)が形成されていることを発見し、その形成プロセスをデータやヒアリング調査を行い明らかにした」という内容となっております。

<苦労したこと>
私たちは群馬県前橋市の地域活性化の現状を1年かけて調査し、その実態を把握しました。統計調査によるデータ収集はもちろん、市役所のホームページやSNSも活用し、数字ではわからない動きを把握できるように努めました。
実際のヒアリング調査による生の情報はとても大事です。コロナ禍ということもあって、調査のための夏合宿が延期になってしまいました。そこでオンラインも活用し、アンケート調査を含め、起業家など関係者148名の対する実態調査を行うことができました。ゼミ生一人一人が主体的に動いた結果です。

<前橋の起業家スクールに関するヒアリング調査の様子>
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<面白かった・学んだこと>
実際のヒアリング調査やオンラインでの面談を通して、自分達が事前に収集したデータとは異なる部分に戸惑いつつも、自分達が立てた仮説に近づいていると実感した瞬間がとても面白いと感じました。また、データ収集や輪読等の座学だけでは現地の現状を知ることができないこと、そこから生まれる差異等の限界があることに気がつき、そこで改めてフィールドワークの重要性を学びました。そして、論文執筆を通して、多くの困難に見舞われましたが、努力は必ず報われるということを実感することができ、この成功体験は今後の、社会に出てからの糧にしたいと考えております。

<長山ゼミ:経済学部学生奨学論文入賞>
〇入選
田中勇人、杉村一星
「前橋市におけるEntrepreneurial Ecosystemの形成プロセス
~(株)ジンズホールディングス代表取締役CEO田中仁氏の起業活動~」

〇佳作
大垣愛歩、菅原可愛、爲石結奈
「商店街における起業家プラットフォームの形成モデル
~前橋中央通り商店街を事例として~」