学部長あいさつ

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経済学部長 番場博之

 長引くコロナ禍の影響で、われわれの生活は大きく変化しました。対面での活動が大幅に制限され、マスク着用が必須となり、様々な行事も中止となりました。しかし今般、いよいよ、感染法上のその位置づけも変わり、本格的にwithコロナの段階に入ろうとしています。

 コロナ禍、とりわけその初期の段階では、オンライン授業は対面授業の代替措置として行われてきました。対面での活動ができなかったからです。しかし今後は、対面授業を基本としながらも、オンライン授業のメリットを生かして、それを組み込みながら、より効果の高い教育を目指して行くことが学校には期待されています。

 また、コロナ禍は人々の経済活動にも大きな影響をもたらしました。ネットを利用した商品購入が広く普及してきましたし、実際に出社することなく在宅でのテレワークも普及しました。そして、Webを利用した会議も一般化しました。テレワークが一定程度進んだことで、地方への移住や都会と地方の二カ所に拠点を持つ人も現れてきました。それぞれの問題や課題も指摘されていますが、そのメリットもあります。コロナ禍で、ネット利用は我々の生活にとってますます欠かせないものとなっていきました。

 一方、ここ数年来のわが国の経済をめぐる主たる問題の1つは、少子高齢化とそれに伴う人口の減少、そしてそれらがもたらす消費市場の縮小や変化です。そのようななかでは、どのような経済のあり方、商品流通のあり方が求められるのでしょう? 人口が減少しても生活の質を落とさない社会の仕組みとはいかなるものなのでしょう? ネット利用の拡大は、それらにどのように貢献するのでしょう?

 駒澤大学経済学部とそのなかの3つの学科では、確固たる理論研究と歴史研究を背景にし、このような新しい経済課題、世界各国の経済事情、そして現代社会が抱える様々な経済問題の本質をとらえ科学するスタッフと科目を擁しています。

 コロナ禍は数十年かかる変化や発展を、わずかな年数で進めてしまったという側面もあります。withコロナの社会は、コロナ前の状態に戻るのではなく、新しい段階に入るのだろうと考えられます。駒澤大学経済学部では、現在につながるさまざまな課題を解決するプログラムとシステムを用意し、学生皆さんの学びと暮らしをサポートしていきます。学生の皆さんには、それらを十分に活用して、有意義な学生生活を送っていただきたいと希望しています。