人を幸せにするサービス~ベアーズ髙橋ゆき氏ご登壇~

家事代行サービス産業をつくった会社といえばベアーズでしょう。単に産業をつくったのみならず、「家事は結婚した女性が行うもの」という常識を変え、人々の生活を変えました。

2022年10月25日の「ベンチャー企業論B」では、株式会社ベアーズ取締役副社長髙橋ゆき氏をお招きし「人を幸せにするサービス」というタイトルでダイバーシティとウェルビーイングについてお話しいただきました。

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事業のきっかけは香港勤務での家事代行サービスとの出会いです。海外では当然のように利用されていたサービスですが、日本では当たり前ではなかったのです。帰国後も起業をためらう日々でしたが、現代表となる夫の健志氏による作戦で創業します。

着実な成長軌道を見せるようになり、さらに人々が助け合いや幸せを意識するようになった東日本大震災以降、家事代行サービスが利用され、同社の業績は右肩上がりとなります。その後、訪問を伴うサービスは敬遠されがちと思われたコロナ禍では、「社会機能を止めないと働いている人ばかり」という現実を人は感じました。その時、エッセンシャルワーカーから「ベアーズさんしっかりしてください。社会基盤が成り立ちません。一緒に社会機能を守りましょう」という言葉を言われたそうです。その後、ステイホームに伴い、家事まで手が回らない家庭の事情から利用されるサービスとなりました。まさに社会になくてはならないサービスとなったのです。

このように多くの働き方や生活の多様性といったダイバーシティを支えた同社のサービスとその成長には、大きな背景がありそうです。そこで、今回のテーマはウェルビーイングについてお伺いすることとしました。髙橋氏は、「社員の幸せが企業の力」と考えているといいます。幸せといっても人それぞれ主観的なもので正解はありません。従業員が表彰など幸せになれる様々なイベントや活動がなされており、毎日が文化祭のような職場になっています。そしてこれを大事にするカルチャーを大事にしてます。このような「しあわせ度数」が今後日本に求められることでしょう。

質疑応答では「自分を大切にすることと、周囲の人を大切にすることと、どちらを優先するべきですか」、「どんなことでも楽しんで取り組める自信があるが気持ちだけで、なかなか行動にうつせません。どうしたらいいですか」など多くの質問が上がりました。髙橋様は時間いっぱいまで一つ一つ回答してくださいました。

講義終了後、学生からは「『幸せとは楽な状態ではなく、前向きにな状態』という言葉にとても納得しました。」「『幸せである』と感じることは生活の質を高めてくれることがわかりました」といった感想がありました。

どうもありがとうございました。


今回ご協力くださいました髙橋様のベアーズはこちら

株式会社ベアーズ https://www.happy-bears.com/

※駒澤大学は2022年1月11日に「駒澤大学ダイバーシティ推進に関する基本方針」を発表しました。

(H.O.)