卒業生が語る上場 ~レントラックス代表山﨑氏が講義~

10月6日のベンチャー企業論Bでは、2003年に仏教学部を卒業し、株式会社レントラックスを創業から上場に導いた山﨑氏を招聘して講義をいただきました。

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最近では、売上に応じて広告料が変動する成果報酬で有名な同社ですが、世界中で売買ができる建設機械のマーケットプレイスや、VTuber事業など幅広く事業を展開。一人当たり売上高・営業利益率の高さでも経済誌にランクインするなど成長軌道を描いています。

山﨑氏は、卒業後の就職先はハードワーク。その中で尊敬できる先輩と出会い、本を読み多くの挑戦をしました。その蓄積してきた経験が次々と生かされたのがレントラックスでした。2012年創業のレントラックスは、「3年後の上場」を決意した山﨑氏の意思通り、2015年に上場。その後のコロナ禍にも素早い手を打ち、成長軌道を描き、2023年度売上高257億円を達成します。

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「もし大学在籍時に戻れたとしたら、やはり絶対起業します。日本は最低限の生活が保障されている」という山﨑氏。起業希望の学生にアドバイスをします。プレゼンテーションで事業アイディアをプレゼンする人に、「いつ稼げるようになるんだい?」と山﨑氏は聞くそうです。基本的な議論として、キャッシュを手に入れることを重視することが起業後の成否を分けるようです。そして、投資家も投資した分のお金を増やさないといけません。投資家を納得させられるイメージが大事なことになります。

山﨑氏は、ビジネスの世界で必要となる考え方として、人間性と仕事力が大事といいます。
良い影響を惜しみなく出し続ける姿勢、人から一緒にいたいと思われる人格の形成が大事といいます。そして仕事力としては、競合に負けない推進力とスピード感、戦略を練る力、交渉力、技術力など吸収する力の意義を説明されました。

同社の大事にしているものとして、「レントラックスイズム」が最後に紹介されました。どうあるべきかの前提がないと仕事がうまくいかないといいます。

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「一人当たり売上高・営業利益率の高さに注目している理由はなにか?」という質問について「少人数でお金を生み出せるビジネスモデルしかしないのです。少人数で大きな金額を動かすこともあります。残業も一定以上はさせません。そうでないと生き残れないと考えています」と回答がありました。これ以降も「起業するにあたって参考になった本、起業してから参考になった本があれば教えていただきたい」「これから時代が変わるとおっしゃっていましたが、具体的にどのように変わって、どのような力が特に必要になってきますか」など、質問が相次ぎました。

感想には、「私も山﨑さんのように強い芯をもち、人間性、仕事力を鍛えて目標達成を実現したい」「起業するのに安心な環境というのを聞いて、せっかく日本に住んでいるのだからチャレンジしてみるのもいいかなと思った」といったような感想がありました。

活躍する卒業生は大学の宝です。どうもありがとうございました。

(H.O.)