硬式テニス部

DATE:2023.09.19硬式テニス部

「1部と2部の差」 健闘するも1部昇格逃す

230917_2-1
ガッツポーズを見せる山田(左)と穴田(右)(撮影・東海圭起)
230917_2-2
ボールを打ち返す丸

230917_2-3
ストロークを打つ田村
230917_2-4
ガッツポーズをする谷本とギャラリー

関東学生テニスリーグ(女子第59回) 、1部・2部入替戦、対山学大戦が9月17日、山学大横根テニス場にて行われた。

◆トータル
駒大 3-4 ☆山学大

◆ダブルス
D1 ●丸希星・稲葉梨莉 0(3-6.3-6)2 〇長谷川優衣・横川円香
D2 〇山田梨香子・穴田琴音 2(6-3.3-6.10-4)1 ●中川原凛・長谷川美愛

◆シングルス
S1 ●谷本ひなた 0(3-6.3-6)2 〇木塚有映
S2 ●田村瑞姫 0(0-6.5-7)2 〇長谷川優衣
S3 〇猪瀬瑞希 2(2-6.7-5.ret)0 ●中川原凛
S4 ●山田梨香子 0(1-6.3-6)2 〇長谷川美愛
S5 〇丸希星 2(6-1.4-6.6-4)1 ●日野和佳子

◆戦評

2部全勝優勝の勢いで、創部史上初の1部昇格に向け、試合に臨んだ。

D1の丸希星(法4)・稲葉利梨莉(英2)ペアは、序盤からミスが続きストレートで敗戦。一方のD2山田梨香子(心4)・穴田琴音(歴3)ペアは第1セットを先取。第2セットを落とすが、スーパータイブレークの最終セットでは、穴田の正確なボレーが飛び出すなど優勢に進め勝利。トータル1-1でダブルスを終える。

シングルスでは、単複連続出場、S5の丸がラリー戦を展開。連続ポイントで第1セットを先取。第2セットを落とし、迎えた最終セット。いきなり3ゲームを先取するが、中盤から脚のつりの影響も出始め、追い上げをみせられる。丸は最後までプレーを続け、10ゲーム目をブレイクに成功し勝利した。

S3の猪瀬瑞希(英4)は、第1セットを奪われるが、第2セット途中で相手が棄権し、勝利となった。

S4の山田、S2の田村瑞姫(3)が敗北。トータル3-3となり、勝負の行方はS1の谷本ひなた(市4)に委ねられた。

谷本は相手の強力なストロークに揺さぶられ第1セットを失うが、第2セットで0-5とされるが、6~8ゲームを奪い追い上げを見せる。しかし、最後は失点を重ね敗戦。

トータル3-4となり、惜しくも1部昇格とはならなかった。

◆インタビュー

◆江口淳一総監督

――山学大の印象は
「何回も入替戦で戦っているが、今日の試合が1番山学大に食らいつけたと思う。今までは来てボコボコにやられて敗退して帰るという感じだったが、今日は勝てるかなという時間帯もあった。強いて言えば、ダブルスで2勝できなかったのが残念だった。負けはしたが、みんな自分のパフォーマンスはしっかり出せて納得できた試合だと思う。4年生6人が抜け、チームをこれから再編するのは大変だが、また来年チャレンジできるようにしっかり駒大の誇りをかけて頑張っていきたい」

――1部と2部の差は
「最下位とはいえ、1部でやってきたのと2部でやってきたのではどうしても差がある。それでも今年は、インカレや関東学生で上位に行ける子たちが出ていたのでここまでこられたと思う。新チームではそれを想定して、関東学生の本戦で2、3回戦に行けるように、インカレにも出られるように練習しないと、また来年入替戦に行けても同じことの繰り返しになってしまう。一段上げなければいけないと思う」

――1勝1敗でダブルスを終えたが、ダブルス後はどんな声掛けをしたか
「『絶対にうちの方が勢いはあるからいける』と声かけをした。すごくトレーニングをする山学大に、体力的に負けなかったのは成長したと感じた」

――今後の選手たちに期待することは
「さっきも言ったが、4年生が6人しかも主力が抜けてしまう。この抜けた穴は、自分たちで自覚してやらないと絶対に埋まらないので、誰もが選手を目指して、関東学生やインカレを目指して個人戦を頑張ることでチームの底上げを図るしかない。新1年生も今年は強い子があまりいなくて補強もできるかわからないので、自分たちがしっかりやるという自覚を持ってやってほしい」

◆山田梨香子(心4)

――前回の東国大戦が終わってからどのような練習をしてきたか
「山学大は東京の駒大のコートと環境が全く違うため、いつも通りのコートで練習していたら勝てないという判断になった。有明でずっと練習し、自分たちを追い込みながら対策してきた」

――今日のシングルス、ダブルスを振り返って
「ダブルスは、駒大は今までダブルスを取ってから勢いをつけてシングルに入るという状況だった。1部校ということで初めはプレッシャーに感じた部分はあったが、みんなの代表として出るということと、泣いても笑ってもこのチームで戦う最後の試合だと思うと、不安よりも今までやってきたことへの自信や仲間を信じる心が強く出た。最後は10ポイントだったが、思い切り今までやってきたことを出して一勝を取れたと思う。シングルスは自分と同じプレーの選手だった。ファーストセットから上手くいくところが少なく、メンタル面での自分との戦いだったり、ダブルスもやってきた分暑い中での体力面だったり、今までと違ってきつかった。ただ、最後の1ポイントまでチームのことや1勝を取ることを諦めずに頑張れたと思う」

――リーグ戦を振り返って
「簡単にいく試合は一つもなかったが、個人戦とは違って団体戦は仲間の応援がすごく力になる試合だった。どんなに苦しくてもどんなに不安でも、仲間の方を見るとみんな笑顔でずっと応援してくれていたので、追い込まれても勝つことを諦めずに最後まで戦い抜くことが出来た」

――駒大での4年間はどうだったか
「駒大のテニス部に入って本当に良かったと思える4年間だった。高校時代も団体戦に出させてもらっていたが、その頃は出ることがすごく怖くて楽しくプレーすることができなかった。駒大に入り『団体戦ってこんなに楽しいんだ』『応援してもらえることってこんなに幸せなことなんだ』ということをすごく4年間を通して感じることができた。1人の力じゃ勝てなかった試合もたくさんあるので、一緒に頑張ってきた仲間たちに本当に支えられた4年間だったと思う」

――今後の後輩たちに向けて
「昨年も今年も2部1位で入替戦に行き、負けてしまうという悔しい思いを一緒にしてきた後輩たち。1部の壁は厚く、どれだけ2部で頑張って自分たちを追い込んでも、なかなかチャンスは巡ってこない。辛い時期や時間の方が多いが、そこを跳ね除けるぐらい沢山努力をして自信を持ったチームにして、来年は監督たちを笑顔にして欲しいと思う」

◆谷本ひなた(市4)

――入替戦まで1週間あったと思うが、どんな対策をしていたか
「コートが、有明のコートが近いんじゃないかということで有明のコートで1週間対策していた。そこでスピンボールを多く打ってもらい、組み立て方だとか、ラインとかを入替戦に向けて、結構対策した」

―今回の試合振り返って
「コートとか不安視していたので、思ってたより大丈夫かなという最初の印象だったが、やっぱ強かった」

――1部と2部の違いは感じたか
「これまでの対抗戦などでも結構感じてはいたが、2部よりも返ってくるボールの重みも質も全然違う。相手の攻撃の速さとか、サーブの一撃とか差を感じた」

――リーグ戦振り返って
「去年の自分のリーグ戦をあまり考えないようにしていた。今年は周りにすごく助けられたというか。去年も助けられていたが。私は3-3でS2に回してしまうことが多く、ちょっと悔しかったが、それをS2の子がそれを取ってくれるなど、みんなで取った2部優勝っていう感じがする。ラストイヤーで最後1部あげようって思っていた分ちょっと悔しい。S1で戦わせていただいて、みんなには感謝しかない」

――この駒大4年間を振り返って
「テニスをあまりやるつもりなく、一般生としてこの部活入った。まさか自分がメンバーに入れてもらえると思ってなかったので、これも同期が巻き込んでくれたり、先輩が教えてくれたり、みんなが自分1人で頑張らないところが魅力。一般生でも認めてもらえるというところが駒大にあり、すごく恵まれていたなと思う」

――後輩に向けて一言
「1、2年も努力している代だが、3年生がすごく頑張る代で、もう3年生についていけば絶対大丈夫。1、2年生は3年生を助けてあげて、みんなで来年1部いってほしいなって思う。応援してます」

◆猪瀬瑞希(英4)

――今日の試合までにどのような対策をしてきたか
「入替戦をこのコートでやるのは、何回もやってきているので、似たようなコートを使って全体で対策してきた」

―今日実際試合をやってみてどうだったか
「強い相手だと分かっていたのが、どこかでひっくり返せるというか、チャンスが来るまで粘ってやるという考えだった。結果相手の途中棄権になったので、粘り勝ちしたなという感じ」

――リーグ戦を振り返って
「出し切った、4年生で最後だったので」

――この4年間を振り返ってどうだったか
「本当に4年前の自分からしたら、だいぶ成長したなという思いはある。同期含めて先輩後輩、部員全員から助けられたなと思っていて、監督達からも助けてもらった」

――後輩に向けて一言
「後輩たちは来年絶対やってくれると思うので、1部昇格目指して簡単じゃないと思うが、人は変われると思うので1部昇格してほしい」

◆丸希星(法4)

――ダブルスを振り返って
「途中いい流れがあったが、とり切れなかった」

――シングルスは長い試合になったが、振り返って
「長い試合を想定していたので、ラリーが多いことには苦労はしなかったが、途中弱気になってしまった部分があった。そこで前に入って強気にいけたら、ファイナルセットにはいかなかったのかなと思う」

――後輩に向けて一言
「今年1部昇格はできなかったので、後輩たちにこの思いを託して、1部昇格をしてほしいと思う」

―このチームで戦った4年間は
「宝物」

◆穴田琴音(歴3)

――今日に向けて対策してきたことは
「山学大のコートは跳ねると聞いていたので、それに向けてどんどん前に出て、ツーアップで点を取ることを練習してきた」

――ボレーを決めている印象があったが調子は
「1,2セットは相手がセンターをついてきていて、抜かれることが多く取れないことがあった。ファイナルセットになって、強気でいこうと話してボレーで攻めていった。調子自体はよかったと思う」

――ペアの山田選手と組んできて、リーグ戦最後の試合となったが気持ちは
「インカレのときに、個人戦で梨香子さんと(試合に)出たのが最後になるという気持ちがあったので、入替戦に出られることが嬉しかった。3年間組んできて最後の試合だったので、勝って終わらせてあげたいと思っていたので、最後勝ててよかった」

――今後に向けて意気込み
「副将になったので、テニスの面でも戦績でも引っ張っていけるようになりたい。チームとしては来年は1部に上がれるように主将を支えながらやっていきたい」

執筆者:東海圭起

関連記事 - 「硬式テニス部」カテゴリーの新着記事

一覧を見る