第4回学生シンポジウムに経営学部から6チームが参加

11月11日(日)、駒澤大学駒沢キャンパスで第4回学生シンポジウムが開催され、今回は経済学部、法学部、経営学部、グローバルメディアスタディーズ学部の4つの学部の学生たちが参加しました。このイベントは経済学部ゼミナール連合会が主催し、駒澤大学、経済学部同窓会が後援するもので、学部の枠を超えた学際的な公認イベントとして行われています。参加者は「多文化共生」、「格差」、「金融」、「企業・労働」、「テクノロジー」、「地方創生」、「政策・政治」の7つの分科会に分かれ、活発な議論を交わしました。

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経営学部からは菅野ゼミと鹿嶋ゼミの2ゼミから計6チームが出場しました。以下、その概容を紹介します。


A:菅野ゼミ:色のジェンダーステレオタイプが与える購買行動への影響

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<研究内容>
みなさん男性は黒や青などの暗く深い色のイメージ、女性は赤やピンクなどの明るい色のイメージといったジェンダー的な考えを持っていませんか。この様な色のステレオタイプは広告やパッケージにも多く使われており、男性用の商品と女性用の商品で色使いは全く違い、一目でどちらか分かるようになっています。私たちは色のステレオタイプに論点をあて、「なぜ消費者はジェンダー的な視点によって色の選択を行うのか」、「広告の色を変えることによって男女の購買意欲はどのように変化するのか」について気になり、消費者心理や感覚マーケティングの観点から研究をしました。本番では自分たちの研究結果を基にこれらが現代、消費者行動にどう影響を与えるいるのか、また、広告の色により購買意欲は左右されるのかについて発表していきたいと思います。

<参加学生の声>
同年代の人たちだけではなく、先生方や様々な年代の方々からご意見をいただきとてもためになる時間を過ごさすことが出来ました。また、他学部の発表を聞き、刺激を受けることができ、より興味の関心を広げることができました。


B:菅野ゼミ:若者の健康意識とコンビニでの購買行動

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<研究内容>
近年、コンビ二は私たちの食を支える存在となっています。一方で、日本人は世界でも有数の長寿国となっており、健康食への関心も高まっています。私たちは若者のコンビニでの購買行動に着目し、健康意識の差により、どのような違いがあるのかについて調べました。研究結果は、若者自体の健康意識は高くてもコンビニの健康商品には、まだまだ関心が少ないことが分かりました。そして、深く調べていくうちに今後の課題を見つけることができ、とてもいい機会となりました。

<参加学生の声>
健康商品の事例としてローソンのことを取り上げた為、そのことに関する質問が多く、健康商品に少しでも興味を持ってもらうことができたと思いました。また、他のグループの発表もとても良く、私たちとは違った内容や発表方法だったので勉強になりました。今回学んだことを少しでも次に活かせたら良いなと思います。


C:菅野ゼミ:AIとマーケティング 

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<研究内容>
AIによるマーケティングは、仮説検証ではなく結果のみを重視しているということから、私たちは「AI普及により人間によるマーケティングは必要なくなるのか」について研究しました。

<参加学生の声>
長い時間をかけてひとつのテーマを深く研究することは容易なことではないのだと改めて思いました。他学部の方と、同じテーマを様々な視点から議論することが出来る貴重な機会でした。


D:鹿嶋ゼミ:少子高齢化に伴う高齢者雇用


<研究内容>
高齢者雇用安定法などの高齢者雇用の現状を紹介したのち、シニア人材の持つ魅力を説明し、雇用していくにあたり高齢社員への人事管理の現状、賃金に関する問題点を挙げその後高齢者雇用を積極的に行っている企業を三社紹介しました。これらのデータから最後に今後の高齢者雇用についてのまとめを4つ挙げました。

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<参加学生の声>
・学生シンポジウムの参加は2年目でしたが、毎年発表の仕方がゼミによって全然違うなと感じます。研究内容も同じ分科会でも全く違うので、新鮮な気持ちで発表を聞くことができました。ベストプレゼン賞などの賞を各分科会ごとに設けるのも面白いのではないかと思いました。大学生活の中でこのシンポジウムは濃いものとなりました。
・地方創生と一括りに言っても、視点を変えればその方法や考え方は多種多様に及ぶということが学べて良かった。また質疑応答では、難しい質問が飛び交う中、しっかり根拠を持って回答している班が多かったので、全体を通して活発で素晴らしい議論ができていたのでためになった。


E:鹿嶋ゼミ:労働時間とキャリア 

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<研究内容>
労働時間とキャリアというテーマから、女性労働者のキャリアに関して女性のキャリア形成の上で発生するイベントである出産・育児の際に仕事と育児両立させるために短時間勤務が有効なのではないかと考え研究しました。

<参加学生の声>
・パワーポイントの色が他のゼミと比べて少なかった気がします。シンプルでもいいと思いますが、他のところに比べるとトピックが堅いので、パワポの資料が手元にない分、印象に残りづらかったかなと思います。ただ、全体的に言いたいことはまとまっていた気がするので、伝わってはいたと思います。(2年)
・夏合宿のときよりもかなりプレゼンが良くなっていて、伝えたいことが何かがはっきり分かった。また、他の発表に対しても質問がよく出ていて良かったと思います。お疲れ様でした!(4年)
・班によって、出来栄えのクオリティに差があったと感じた。懇親会の他の学部やゼミと交流しにくくなにか話せるきっかけがもっとあったらよかった。(2年)
・様々な分野、それぞれの班の考え方について知ることができた。内容を深く調べている班の発表は、海外との比較なども織り交ぜてあり、何を伝えたいかが最初から最後までの流れがしっかりとしていていた。そういった班では議論も盛り上がっていて、これからの発表に参考にしたいと思った.(2年)
・シンポジウムを通して、テーマを決める所から自分たちの考えを1つにしていくことがとても難しく、一つの研究を作るということの難しさを学んだ。(3年)


F:鹿嶋ゼミ:AIと労働

<研究内容>
AI・人工知能の発展による雇用の消失や労働環境の変化などに注目し、現在導入されているAIの事例からAIの特徴を考え、これから起こる可能性がある労働環境の変化を分析した。

<参加学生の声>
経営学部だけでなく、経済学部や他の学部からの視点での発表を聞く機会があってよかった。同じテーマでも違う観点で掘り下げて研究していくと結論は異なってくるし、またそのゼミの雰囲気も伝わってくる。そして、普段のゼミ活動ではあまり触れられない、fintecや第四次産業革命の細かな解説など新たな知見を得られたので、シンポジウムならではのインプットが出来たと思う。テーマがテクノロジーということで、自分たちの学んでいる分野とは違うことに注目した研究を深く知ることができた。質問も積極的に行うことができたため、知らない分野でも有意義に議論を進められたと思う。



 実行委員、並びに後援下さった大学、経済学部同窓会の皆さま、関係者のすべての皆さまに改めて感謝の意を表したいと思います。