卒業生が語る事業承継のリアル ムクヤホーム粟津代表が講義

最近、黒字なのに倒産している会社が多いです。大きな理由のひとつは事業承継の問題です。
「今後10年の間に、平均引退年齢である70歳を超える経営者は約245万人となり、このうち約半数、日本企業の約3分の1にあたる127万人が後継者未定」と説明したのは、株式会社ムクヤホーム代表取締役の 粟津 佑介 氏(経営学部経営学科2011年卒)です。

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2021年12月3日のベンチャー企業論Bは「事業承継セミナー(第3の起業)」と題して、粟津氏より講義いただきました。

お父様のご病気でムクヤホームの事業承継の打診があったときに、会社には1億円の借金があったそうです。

それでも継いでいきたいという思いから事業承継した粟津氏ですが、受け継いだ会社でさまざまな改革を行い、事業を打ち出し、その後売上高3億円にまで伸ばしました。

「望まぬ廃業を少しでも防ぎたい。家業再建の手助けがしたい」こうして粟津氏は事業承継のお手伝いを事業の一つとして行っています。

さて、「ベンチャー企業論B」は自営業の家庭だけに向けた授業ではありません(もっと言うと、起業家・起業希望者だけに向けた授業でもありません)。

たとえば、就活希望先の企業といっても事業承継が問題とならないような大企業はごく一部です。この点から言えば、「後継者が決まっていない企業への就職or転職」という大きな問題が見られずにいるということは、衝撃的な話でもあります。

これからの時代に必要なこととして、「変化を受け入れること」「自分なりの挑戦をする」「比較よりも数字で管理」と粟津氏は学生にアドバイスをされました。

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最後に尊敬する経営者-大前研一氏の「人間が変わる方法は3つしかない。1番目は時間配分を変える。2番目は住む場所を変える。3番目はつきあう人を変える。この3つの要素でしか人間は変わらない。最も無意味なのは、『決意を新たにする』ことだ」という言葉を送りました。

経営者交代はどんな企業にも起こります。まさに駒大経営学部生のほとんどにかかわるお話でした。

学生からは、「私も自営業の家系なのでとても身近にお話を聞かせていただきました。自分の家の後継者は誰なのだろうかと考えるきっかけとなりました」といった感想がありました。


どうもありがとうございました。



今回ご協力いただきました粟津佑介氏が代表を務める株式会社ムクヤホームのウェブサイトとSNSはこちらです。


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(H.O.)