第7回学生シンポジウムに経営学部から12チームが参加(前編)

 11月19日(土)、駒澤大学駒沢キャンパスで第7回学生シンポジウムが開催されました。今回は複数の学部等から計57チームが参加し、感染防止対策を施しながら対面形式で行われました。このイベントは経済学部ゼミナール連合会が主催し、駒澤大学、経済学部同窓会が後援するもので、学部の枠を超えた学際的イベントとして学内に定着しています。
 経営学部からは5ゼミ12チームが参加しました。以下では、経営学部からの出場チームについてその研究内容と参加学生のコメントを紹介します。
(2回に分けてお伝えします。今回は前編です。)

1)小野瀬ゼミ ポスターセッション

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【参加学生の感想】

  •  まずインフォグラフィックというものを初めて知りました。パワポなどの資料を作るにあたって必要になってくるデータや情報を、見る人が分かりやすくするためにはやはりインフォグラフィックは必須になると思いました。データや資料は一目見ただけでは理解しづらいものが多いので、私自身データを扱う際にはこのインフォグラフィックを活用していきたいと思いました。
  •  インフォグラフィックで情報がわかりやすくなるので良いと思いました。文字だけではなかなか情報が入りづらいですが、図になることで鮮明になると思います。多くの情報が一目でわかるようになるので良い説明だと思いました。また、図や数字だけならば言語の壁も越えられるので画期的だと思います。
  •  ホームページを作成している点が特に面白く、またベンチャー企業やスタートアップ企業についてそれぞれの企業にあったパンフレットを用いて紹介しているのが印象的でした。音声案内とはまた異なる、呼びかけるような文章案内が斬新であると同時に、限られた時間の中で複数のを見ていくという形式のポスター発表の中で一際印象にのこり、「スタートアップのインフォグラフィック」というテーマ通り、まさしくインフォグラフィックの視覚的な効果を体感できました。
  •  インフォグラフィックという初めて出会った言葉に目を惹かれて拝見しましたが、複雑な情報で理解されにくい事柄をイラストなど、視覚に訴えかける表現をすることによって、より広い範囲の人々へ情報を伝達することができるという点が興味深く、発信していく上で良いと思った。
  •  インフォグラフィックについて何も知らなかったが、初めて見た人でも見やすかったし、わかりやすかった。さらに自分の中で調べてみようと思った。
  •  スライド一枚一枚を個人が担当していて、他のゼミに比べて個性があり目を引くものがあった。また、内容としては最近テレビや SNS などでよく聞くスマートニュースや Paidy などをはじめとするベンチャー企業に焦点を当てられていて興味深かった。
  •  細かく説明しており、内容理解がしやすかった。
  •  ただ文字で書くだけでなく、イラストを用いて表現することは多々ありますが、インフォグラフィックというもの自体は聞き馴染みがありませんでした。QR コードから詳細を見てみると、どれも色の統一感があり、非常に見やすい内容でした。私達の発表でも、スライドの見やすさを常に考えているので、参考にしたいです。
  •  私自身も世田谷区が認知症に対する取り組みをしていることを知らなかったのでこの場で知ることができて良かったです。様々なポスターがあり、中には実際に公共施設に提示しても効果のありそうな作品もあり、素晴らしいと思いました。
  •  視覚的に特にわかりやすい図や情報についてウェブサイトや広告などで見たことはあったが、これについてインフォグラフィックという特別な名称が付けられているという事を知ることができた。たしかに文章で見るよりも図で見た方がダイレクトに自分の中でイメージとして捉えられるし、印象にも残りやすいと感じるので、是非このインフォグラフィックについてより知りたいと感じた。
  •  私は 1 番最初のポスターに投票させて頂きましたが、正しく認知症の理解を広めるために、インフォグラフィックの技術を利用しているのは素晴らしいと思いました。文字よりもグラフィックの方が伝わりやすいと思いますし、とても良いと思います。
  •  QR からいろんな作品をみたのですが、どれも多様なデザインでまとめられていて面白かったです。また、どこが重要なのかが一目見てわかりやすかったので参考にしたいと思いました。
  •  小野瀬ゼミは主にデザインについてのポスターでしたが、デザインひとつで大きく印象が異なり、当たり前ですが大きい数字は大きく・中央や、重要で伝えたいことの配置などのこだわりについての印象を変えさせられる素晴らしいポスターでした。

2)菅野ゼミ 金井、菊池、神、武内

【研究テーマ】同行者の親密度が消費行動に与える影響

 これまで、同行者によって消費者の選択や購買行動が変化する研究は多くされてきていますが、私たちは更に同行者の違いだけではなく関係性や親密度による変化を主題とした研究を行います。社会心理学において、「他者の存在や言動により人の行動が変化する」ことを示す『社会的影響』という言葉があり、日常の消費者の購買行動においてもこと社会的影響がみられ、既存研究からこの影響を受けたことによる消費者の選択・行動の変化が見られました。そしてこの変化を促す行動の裏には、消費者が同行する相手からよく思われたいと考える『自己呈示』(相手によく思われたいとすること)の概念が働いてるとし、この自己呈示の強さと購買行動の変化の関係性に着目しました。同行者とはどれほどの関係性の相手で、どれほどの親密度なのかによって自己呈示の強さは変化するのか、またどのように購買行動に現れるのかを検証します。また、これらの発展として同行者から受ける影響には人数も関係するのではないだろうかと考え、バンドワゴン効果やスノッブ効果などの心理的効果はどれほどの人数でどれだけ強く作用するのかについても研究します。

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【参加学生の感想】

 違う学部の方々と交流し意見をいただけることはとても刺激的であり、新鮮なとてもありがたい機会でした。私たちが全く持っていない角度の意見や、違う分野を専攻しているからこそのアドバイスなど様々な場面で成長させていただいたように感じました。社会情勢の関係もあり対面で行える貴重な体験で、学生の「熱」が直に感じられ、程よい緊張感のなか今回のシンポジウムを楽しむことができました。今回の経験を活かし、より良い研究・発表ができるようさらに精進していきます。


3)菅野ゼミ 山田、林、伏見チーム
【研究テーマ】 YouTubeのサムネイルが動画選択に与える影響 

 私たちは年々利用時間が増加しているYouTubeに着目し、選択されやすいサムネイルについて研究を行っています。その中でも投稿者に限らず視聴することの多いと考えたファッション系に絞って研究を進めています。研究では、文字要素、アイテム数、画像の掲載位置に着目し四つの仮説を立てました。文字要素では、利得に接近する志向である促進、損失を回避する志向である予防の観点に注目しました。アイテム数に関しては消費者の意思決定は混乱状況下において行われていることに注目し、適度な量であることが重要であるのではないかという仮説を立てました。また、画像の掲載位置については脳の情報処理システムに注目し、内向きバイアス(画像中心部の情報処理の流暢性が高まる効果)が働いている点から仮説を立てました。今後は仮説をもとに調査を進めていきます。

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【参加学生の感想】

 他学部の方の意見や質問は、普段聞くことができないので非常に勉強になりました。私たち自身も他学部の方の発表を聞いて、普段扱わないテーマに触れることができ、新たな知識を得ることができました。学部を超えて議論を交わすことができ、とても有意義な会となりました!


4)菅野ゼミ 小田桐・竹腰・山内チーム 
 フリマアプリが消費者に与える影響

 私たちは、近年利用者が増加しているフリマアプリの影響で消費者の中古品に対する抵抗感や一次流通市場における商品の選び方が変化していることを知りました。そこで私たちは、一次流通市場での商品購入時の意識と支払意思額の関係、いいね数の違いによって変わる商品評価など様々な面からフリマアプリが消費者に与える影響を研究しました。

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【参加学生の感想】

 ポスターでの参加でしたが、たくさんの方々から興味を持っていただけました。
 他の学部・ゼミの発表からたくさん刺激をもらい、大変充実した会となりました。


5)菅野ゼミ4班
 YouTubeの広告提示に関する研究 ~ブランド態度を高めるには~ 

 YouTube広告のブランド態度を高めるために新たなYouTube広告の掲示案を新たに模索し提示しています。

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【参加学生の感想】

 今回はポスターでの参加でしたが、研究を一つの紙にまとめ沢山の人に見て貰うのはとても新鮮でした。


6)菅野ゼミ5班
 バーチャルアイドルのファンと消費行動について 

 私達は、バーチャルアイドルの生配信中に飛び交う「投げ銭」に注目した。

 まず、「投げ銭」は、どのような目的や心理の下、行われているのかに焦点を当て、既存研究や簡易調査から考察をした。すると、その目的や心理は、認知、感謝、評価を上げるため、自己満足、他ファンとの競争の 5 つが挙げられ、なかでも、簡易調査から私達は、ファンは認知を目的として「投げ銭」をするのではないかと仮説を立てた。次に、私達は、「投げ銭」は、対象に簡単に支出できるツールであると考えた。フロー理論によると、ファンが対象に支出をするほどはまるまでには、工程があり、時間がかかる。また、支出方法が、リアルアイドルのファンのように、会場に足を運んでイベントに参加したり、高額のグッズを購入したりするという方法であると、そのハードルは高い。しかし、投げ銭は、安価な価格から支出ができたり、自宅で簡単に行えたりするという特徴があり、ハードルが低いと考えた。そのため、私達は、バーチャルアイドルのファンは、多数の観点からハードルが低いと言える「投げ銭」の存在により、リアルアイドルのファンよりも、対象に最初に支出するまでの期間が短いのではないかという仮説を立てた。

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【参加学生の感想】

 普段関わることがない他学部との交流は新鮮なものでした。私たちにない観点からの様々な質問や意見が非常に勉強になり、今後参考になるような意見が多くありました。これからも班のみんなと切磋琢磨しながら一生懸命に研究を進めていきたいと思いました。

続編は12月8日(木)公開です。お楽しみに!

(H.K.)