硬式野球部

DATE:2023.04.20硬式野球部

神宮、薩美タイムリーでカード初戦快勝!

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一時逆転となる左中適時二塁打を放った神宮(撮影・武藤亘輝)
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勝ち越し右翼線適時三塁打を放った薩美(撮影・井上義郎)

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5回無失点投球のエーアン(撮影・中島健士郎)
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好守に活躍した橋口(撮影・武藤亘輝)

東都大学野球1部春季リーグ対中大1回戦が4月19日、神宮球場にて行われた。結果とメンバー(駒大のみ)は以下の通り。

チーム/回123456789
中大 1 0 0 0 0 0 1 0 0 2
駒大 2 0 0 0 0 0 2 0 × 4

◆打者成績
守備位置選手
1 (8) 大森 4 0 0
2 (7) 小林 3 0 0
3 (D) 出村 3 1 0
4 (5) 岩本 3 0 0
5 (3) 神宮 4 1 2
6 (9) 橋口 3 1 0
7 (4) 渡邉 3 1 0
4 髙田 0 0 0
8 (6) 工藤 2 0 0
9 (2) 薩美 3 1 2

◆投手成績
選手被安自責
松村 1 7 3 1
エーアン 5 20 2 0
〇東田 3 14 1 0

第2カードに突入した春季リーグ。相手はドラフト候補と呼ばれるエースの西舘(中大)を擁す中大。初回、先制を許すも、すぐさま神宮隆太(市4)のタイムリーで逆転に成功。先発松村青(商3)から代わったエーアンリン(現3)は5回無失点の気迫の投球。7回に再び同点にされるが、その裏に薩美進之介(法4)が勝ち越しタイムリーを放ち、これが決勝点に。勝ち点獲得に向け駒大が先勝した。

第3戦までもつれ込んだ前カードは、青学大に勝ち点を献上。何としても今カードで勝ち点を獲得しておきたいところ。大事な初戦の先発は、今季3度目の先発マウンドとなる松村。初回、二死から③櫻井(中大)に右中間へのソロ本塁打を浴び先制され、なおも、④高橋(中大)、⑤皆川(中大)の連打と⑥石井(中大)への死球で満塁のピンチ。しかし、⑦伊藤櫂(中大)を三ゴロに打ち取り、切り抜ける。

打線は打順を入れ替えて臨んだ。1回裏、二死からこれまで好調の③出村夢太(法2)が中前安打で出塁すると、④岩本皓多(経4)の打席間に盗塁を決める。④岩本は四球を選び、二死1,2塁のチャンスで⑤神宮が左越え二塁打で逆転に成功。

2回、駒大は早めの継投策に出る。マウンドにはここまで春季リーグ全3試合に登板し、防御率0.00を記録しているエーアン。6回まで毎回走者を出すも、力強い直球でフライアウトを量産。要所を締める投球で無失点の好投を見せる。

援護したい打線は、2回から4回まで中大のエース西舘の前に三者凡退に倒れる。5回、一死から⑧工藤波音(政3)が四球で出塁。ここでリーグ戦初となる盗塁を決め、得点圏に走者を回す。しかし、⑨薩美、①大森廉也(法4)は空振り三振に倒れ得点ならず。

7回からは、こちらも春季リーグ全試合登板となる東田健臣(商3)にスイッチ。いきなり先頭の①繁永(中大)に中安打を許すと、犠打と死球で一死1、2塁のピンチを招く。迎えた④高橋(中大)の打球はライトへの飛球。右翼手橋口采生(法4)がダイビングキャッチで好捕。この当たりで2塁走者繫永が3塁へ。しかし、外野からの送球が乱れる間に一気に本塁へ突入。ついに同点に追いつかれる。

その裏、勝ち越したい打線は、一死から先ほど好捕をみせた⑥橋口がライトフェンス直撃の二塁打を放ち、チャンスを演出。続く⑦渡邉旭(現2)が三塁線への絶妙なセーフティーバントを決め、1、3塁にチャンスを広げる。⑧工藤は一飛に倒れるも、⑨薩美が今季初安打となる、ライト線を破る適時三塁打を放ち、1塁走者もホームイン。勝ち越しを決め、流れを引き寄せる。

マウンドの東田は8、9回に走者を許しながらも、得点を与えず、最後は左飛に抑え快勝。勝ち投手になった。

ここ2試合、チャンスであと一本が出ていなかった打線にタイムリーが生まれ、期待が持てる一戦となった。勝ち点獲得へ気が抜けない試合が続くが、カード初戦で好発進だ。

なお、次戦対中大2回戦は4月25日(火)、第1試合(9時00分)開始予定。

◆大倉孝一監督

――チャンスを確実にものにして、ピッチャーもよく繋いでいたと思うが
「フラフラのゲーム。結果的に2点で抑えていたので。あそこで薩美も打ってくれたのでなんとか取れましたけど、内容的にはきっちりした野球ではなかったと思う」

――(前の質問を受けて)どのあたりが?
「いらないフォアボールもいっぱい出ているし、薩美もキャッチャーフライを落とした。ああいうのをなくして、もっとリズムよくゲームを取れるようにしていかないと」

――打線の方でも追い込まれてからファールで粘るシーンが目立ったが
「それは西館くんが良いピッチャーだとわかっていたので。簡単に打てるものではないので、とにかく粘っこくいくようにと2週間前から準備していた」

――ツーアウトからようやく今日打った
「これからですよね。今日一本打って終わったじゃあね(笑)」

――(次戦まで)1週間空くが、その間はどのように練習するか
「基本的なところ、この2週間やってきたことを引き続きやっていく。中大のピッチャーはみんないい。簡単に打てない。こっちはミスをしない。基本的なこと(をやっていく)。打つこともセンターへ粘っていく」

――薩美のキャッチャーとしての動きは
「一番はスローイングがいいというところ。あとは配球にしても、これからだんだん実践に合わせていくということをわかってくれば。余計ミスがあるとよくない。それをやってはいけないというのは本人もわかっているが。自分の持ち味がそこだということからすると、ああいうのは百パーセントないキャッチャーになって欲しいと思う」

◆薩美進之介選手

――(タイムリーを放った)あの打席はどうだったか
「今日のキャッチャーフライも含め、開幕戦から不甲斐ないプレーで周りに助けてもらっていたので、『あの打席こそは絶対に決めてやる』という気持ちで入った。青学戦が終わって、監督からずっとバッティングをつきっきりで教えてもらったので、そのおかげで打てた」

――これまでなかなかヒットが出なくて苦しかったが、青学戦後に変えたことは
「バットのヘッドが下がり過ぎてしまう癖があって、ポップフライが多かったので、センターに低く強い打球をというスイング軌道で打っていく練習をして、今日入りました」

――3打席目で打ったことは
「真っ直ぐで押してくるピッチャーだったので、真っ直ぐにあわせながら。変化球がきたら、空振ってもいい。思い切って真っ直ぐ狙っていった」

――サードベースを踏んだ時にガッツポーズが出ていたが
「あれは勝手に出てしまいました(笑)」

――キャッチャーとしてはどんな風にリードしたか
「そこまで相手も癖があるバッターはいなかったので、うちのピッチャーのそれぞれの持ち味やパターンでいいボール引き出してあげれば、と思いリードした」

――進路はどのように考えているか
「一番の理想はNPBでプレーすること。何があるかわからないので、今はチームに徹して、結果がついてくれば自ずとそういったいい話もくると思う」

――今日はバッティングでもいいところを見せられたのでは
「はい。たまたまです(笑)」

――守備を買われての起用だと思うが、バッティングにも自信はあるか
「去年の秋終盤から出させてもらっているが、思いの外バッティングに自分的にも結果が出せていると思う。今季も始まる前から自信があったが、思うように打てなかった。ただ、自分はバッティングよりも守備で貢献していかなきゃいけない立場なので、そこは切り替えて守備に、というように考えて、今日打てた」

――打てない間に悩みはあったか
「タイミングが一番合っていなかった。打席に立っていく中であってくるだろうと考えていたので、そこまで悩んではいなかった

――監督からどんな点を一番教わったか
「練習では意識づけとして、極端に上から叩きにいくくらいのスイングでと教えてもらった」

――自身としてはそのポイントを意識して一気に変わっていったか
「練習から打球の質も変わって、ハマった感じはした」

――理想のキャッチャー像はあるか
「元ヤクルトスワローズの古田さん。キャッチングとスローイングを一番理想にしている。加えてバッティングもすごくいい。(打率が)3割を超え、ホームランも打っている。ああいう攻守ともにチームを引っ張っていけるキャッチャーになりたい」

――(前の質問を受けて)リアルタイムでは見られていないか
「父親の影響。小学生頃から憧れている。父親もキャッチャーをやっていたので」

――次はどんなゲームにしたいか
「次も西舘投手でくると思うので、バッティングの方は同じく全員が徹底して、センター方向に強く低い打球を狙っていく。守備は今日投げたピッチャーが主戦で投げていくと思うので、相手バッターの情報をもう一度整理して、パターンの中でうまく投げていければと思う」

(執筆者:東海圭起)

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