その他部活動

DATE:2025.06.04その他部活動

1部残留!掴み取った勝利に涙

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(撮影:澤口伶菜)

春リーグ戦を黒星続きで迎えた入替戦。1部残留をかけた日本大学との対戦が5月31日に駒澤大学玉川キャンパスで行われた。フルセットの接戦の末に初白星を獲得。1部残留を決め、涙を浮かべる場面も見られた。

日大戦 試合結果

駒大VS日大

セット

3 - 2●

第1セット

25-21

第2セット

23-25

第3セット

9-25

第4セット

25-21

第5セット

15-13

試合戦評

第1セット目

春季リーグ12位の駒大は、2部1位の日本大と対戦。序盤お互い点を取り合う展開から、安部竜乃介(G4)のライト攻撃が連続で決まり木下魁十(営3)、菅原秀斗(歴1)のブロックで得点。11-6と先にリードした駒大は、タイムアウト明けも森本泰地(現1)のレフト攻撃やブロックが決まる。日大のブロックに阻まれるなど得点を詰められるも山田羽純(G1)、森本のディグでボールをつなぎ、安部のサーブと強烈なバックアタックでブレイクに成功し、25-21で1セット目を先取した。

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(撮影:五味沙那子)

第2セット目

木下のクイックが決まり好調な滑り出しで始まった第2セット。日大がこのセットを有利に進めていたものの、小林拓磨(営2)の素早いクイックや尾﨑太洋(経2)のブロックで得点を重ね18-18と同点追いつく。先に20点に乗せたい駒大はリリーフサーバーとして敷浪孝一(経1) を投入。安部の気持ちの乗った攻撃が決まり19-18と逆転。駒大に流れが傾いたかと思われたが、日大に先に20点目を取られ、その後も鋭いスパイクやフェイントに対応できず23-25で第2セットを落とす。

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(撮影:五味沙那子)

第3セット目

セットカウント1-1と振り出しに戻ったこのセット。日大のフェイクセットなど多彩の攻撃に翻弄され点差が広がる。5-15と突き放され立て直したい駒大は、樋口響(政4) と池田基生(営1) の2枚替えを行うも点差を縮められない。強烈なサーブを取り切れず 9-25で第3セットを終える。

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(撮影:五味沙那子)

第4セット目

後がない第4セット。点の取り合いが続き、安部、立石結大(歴1)の攻撃によりリードを奪う。日大のツーアタックにも反応し、駒大が得意とする粘り強いバレーでボールをつなぐ。さらに、尾﨑はツーアタックを決めるなど、順調に点を重ねる。最後は安部のプッシュ攻撃でこのセットを取り切きる。

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(撮影:五味沙那子)

第5セット目

取れば1部残留、落とせば2部降格が決まる最終セット。菅原の力強いバックアタックから一気に勢いに乗ると、木下の巧みなクイックとサーブ、森本のレフト攻撃は日大のブロックを崩し5-1と大幅にリード。しかし、日大の強気な攻撃に押され2点差まで詰められる。良い流れをもう一度つかみたい駒大は再びリリーフサーバーとして池田を投入。メンバーの応援で士気も上がりサービスエースを決めると、会場は瞬く間に大歓声が沸き起こった。最後は相手のサーブミスに救われ15-13で5セット目を取り、春季リーグ初の白星を飾った。

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(撮影:五味沙那子)

インタビュー

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鈴木淳平監督

ーー劣勢からなんとか盛り返したが、3セット目と4セット目とどのような声がけを行ったか。
「今日のような試合展開になる可能性はセットスポーツだから当然あるし、駒大は全敗で日大は全勝で入れ替え戦に臨んでいる。去年こういう立場を経験し、日大の思いや描いているストーリーも分かる。駒大は立場が違うけども、1部にとどまる意味などを噛み締めた上で、相手の思いを受け止め、跳ね返せるようにしてほしい、と事前に言っていた。何十点負けてても3セット先に取り切ると伝えた今日の試合だった。
3セット目は大きな点差が開いてしまったところでタイムを使い切ったが、もうどうしようもないゲームもある。1部リーグでさえ、あそこまでは離されてないが、近い試合もあった。日大のセッターを中心とした攻撃陣が非常によく機能して、駒大はブロックとディフェンスが対応できなくなった際に気持ちがポキッと折れてしまった。折れた音が聞こえたぐらいで。ここは1回区切って折れたままでいいかなと思い『3セット目の間にちゃんと継ぎ直して、次のセットもいいスタートを切れるようにこのセットのこの時間をうまく耐えろ。コーチからいいアドバイスにとって、向かいましょう』と選手に伝え、セットは落としたが4セット目の準備ができていたのではないか。学生たちが同士で考え、いいアドバイスしてくれるかなと。今日はそこは1つのポイントだった」

ーー今後の大会に向けて
「秋リーグもだが、駒大は日本一を目指している。目線を切らさずにしっかり準備をして、まずは東日本インカレの舞台で戦う相手のチームにいかに勝つか。天皇杯も同様だ。入れ替え戦負けたとしても、次の大会の東日本インカレで強い相手に勝てないといけない。仮に1部に残ることができたとしたら、どうしたいのか選手に問いかけると『やはり勝ちたい。秋リーグ優勝したいし、負けた全チームにリベンジしたい』と選手の気持ちを確認した。不安もある選手たちが、自分たちの可能性を高める重要な試合で不安になっても仕方がない。やはり1部に留まり、負けたチームにリベンジしたいっていう覚悟ができたことがよかったし、この1、2週間に次の目標に向かわせた。未来の目標に向かってしっかり一歩踏み出そうということ。今日は大事な試合だが次のステップの1つとして考えている」

ーー駒大キーマン選手は誰か
「やはり4年生。キャプテンの橋本零隼(経4)やゲームキャプテンの安部竜乃介(G4)を始め、コーチやベンチメンバー、応援に入っている4年生がしっかりしている。まだシーズン始まったばっかりだが、徐々にチームをうまくまとめ始めてくれている。コートに入っている学数が少ない分、下級生が伸び伸びと、失敗を恐れずにできるように私も含めて、みんなでサポートしている。やはり4年生がこのチームのキーマン」

ーー1年生が多く出場しているが、1年生がリーグ始めからここまでの成長はどう感じているか
「大学は高校と違い、スピードも段違いで最初慣れるの大変だったと思う。リーグ戦負けは続いたが、ちょっとずつ目が慣れて体が慣れている状況にあった。今日も日大の素晴らしいプレーで圧倒された場面があったが、今までプレーしてきたようにやるだけ。ミスは出てしまうものであるが、ミスを出さないようにする我慢比べである。とにかく気持ち切り替えて、今までやってきたことを信じてプレーしてくれた。試合ごとにすることを確認したことをしっかりやるやるだけだ。今日は最終的にはそれができたんじゃないかなと感じる」

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橋本零隼(経4)

ーー今日の試合を振り返って
「とりあえずよく頑張ってくれたなという感じ」

ーーチームの調子はどうだったか
「ここ1週間、2週間入れ替え戦で勝つためだけに練習に取り組んできたので、それがバッチリハマってみんなできていたかなと思う」

ーー初白星の心境は
「初の白星がこの入れ替え戦というのは恥ずかしいが、また秋、1部でチャレンジできる権利を得たので白星を1つでも2つでも多くあげれるようにチーム作りを頑張っていきたい」

ーー東インカレの目標や意気込みは
「あともう1ヶ月ないくらいなので、ここで満足せず東日本でも1つでも良い結果を残して秋の自分たちに繋がるようなプレーをしていきたい」

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安部竜乃介(G4)

ーー今日の試合を振り返って
「下級生主体でやって、交代で入ったメンバーもしっかり役割を果たしてくれた。本当に下級生に感謝してる」

ーー春季リーグ全体を振り返って
「春季リーグ1部でやっていくということで、入れ替え戦は覚悟していたので、全部入れ替え戦のために今までやってきた。この試合に勝てたことが1番嬉しい」

ーー東インカレの目標や意気込みは
「東日本は、もう優勝する!」

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尾﨑太洋(経2)

ーー今日の試合を振り返って
「序盤はとても良いかたちで自分たちのバレーができていて、1セット目はデータがはまって自分たちのやるべきことはしっかりやって取ることができた。2セット目も終盤にかけて良かったが、最後に自分たちのミスが目立ってしまい取られてしまった。そして3セット目も苦しい場面でメンバーを入れ替えて耐えたが、かなりボロボロに負けてしまった。しかし4セット目からはしっかりと気持ちを切り替えて自分たちのやるべきことはやるとみんなで話し合い、しっかり4セット目、5セット目と取ることができたため良かった」


ーー春季リーグ戦を振り返って
「春季リーグ1部では全敗というかたちで、相手(日大)は2部全勝で勝ち上がってきているため、自分たちもその勢いに負けないようにこの試合に臨んだ」

ーー監督などから言われた言葉は
「ただ『自信を持ってやれ』ということだけ言われた」

ーーチームメンバーに向けて一言
「下級生(1年)がかなり主体として入っている中で、僕も2年生としてしっかり引っ張っていかなければいけないという気持ちで臨んだが、1年生も堂々とやってくれたため、助けられたという気持ちでいっぱい」

ーー東日本インカレに向けての意気込み
「入れ替え戦を迎えるまで、自分たちのやるべきことをしっかり徹底して練習できた。その練習をしっかり東日本まで高い意識を持ってやっていけたら、東日本でも通用するのではないかと思うため、チームでしっかりやっていきたいなと思う」

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森本泰地(現1)

ーー今日の試合を振り返って
「自分たちは序盤の調子は良いが、終盤になって追い込まれることが多い。今回は4セット目でまた巻き返して得点できたのは良かったと思う」

ーー春季リーグ全体を振り返って
「全部の試合苦しい展開でやってきたが、自分は1年生でフレッシュな気持ちでプレーできた。春季リーグを通して色々な経験を積めたので秋季リーグでそれを出していけたらいいなと思う」

ーー東インカレの目標や意気込み
「時間はあまりないと思うが、一から立て直して1勝でも多くできればなと思う」

執筆者:澤口伶菜

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